B13 「つわり」は整体で緩和できるか?

質問
つわりが酷く第一子の時は9カ月苦しんだ方がいます。現在は第二子で2カ月目に入る頃だと思います。年齢は30歳でつわりを軽くすることが出来たらお願いしたいと相談を受けましたが良い方法は有りますか?

回答
つわりというのは一種の拒絶反応ですから、非常に個人差が大きいものです。


身体が胎児を異物と認識しますと、毒素排泄の原理が働いて、体外へ排出しようとします。それが本当に行われたら、流産ということになるわけですね。


毒素排泄(デトックス)は副交感神経の働きですから、この時、妊婦の身体は交感緊張によって拮抗させ、流産を防ぎます。
これがいわゆる「つわり」なのですが、交感緊張は顆粒球増多を招き、結果として寄生虫や細菌から胎児を守る働きも兼ねているわけですから、身体のしくみというのは絶妙だな、と思いますね。


そういう意味で「つわり」はある時期の妊婦にとって、必要悪みたいなものですから許容せねばなりません。
しかし行き過ぎは確かに困ります。
9ヶ月もの間、つわりで苦しめられたということですから、さぞや大変だったことでしょうね。


そういう場合、症状を緩和することは可能ですよ。
交感緊張は必ず、身体のコリを呼びます。そのコリが症状を憎悪させているので、通常のマタニティ整体を行えば、緩和されて楽になるはずです。
 

B12 ガングリオンは整体で治療可能か?

質問
肩、首コリ、三角筋付近の痛み主訴とする患者様より質問がありましたのでご教授ください。
症状は左手首の甲にガングリオンが出来ていて痛いとの事で大きさは500円玉程で膨らみはくるぶしの膨らみ程度です。
施術で痛みやガングリオン自体を治療出来ますかとのこと。
ご回答よろしくお願いします。

 

回答
基本的にガングリオンは整体適応症ではありません。
当流儀においては経絡反応が起きますから、縮小、或いは消失がないとは言い切れませんが、「治りますから、少し通ってください」というようなトークはされないほうが良いでしょう。私も保証できません。


ただし、ご質問の例では痛みがあるということですね。
これは整体適応です。
ガングリオンは無痛症状が特徴なのですが、中には痛みを持つ人がいて、結構悩む方もいます。
ガングリオンによる神経圧迫と診断されたり、場合によっては手根管症候群と診断されることが多いのですが、それはほとんどの場合、誤診です。


この方の場合は「短橈側手根伸筋」という前腕の筋肉から痛みが送られて可能性が高いと思います。


ですから、そこを重点にしつつ前腕全体を緩める施術を行えば(もちろん、首、肩を緩めることも肝要です)、痛み自体は緩和していくことでしょう。

 

B11 花粉症は整体適応か?

質問

花粉症がひどい患者さんがいるのですが、整体は守備範囲ですか?
 
50代女性:アトピーもち
主訴:ひどい頭痛(ロキソニンが効かない)、頑固な首・肩のこり。
コリと頭痛に関しては、整体にてほぼ一発改善でした。ロキソニンを飲まなくてよくなったと喜びの声です。

 

回答
まずはコリと頭痛の一発改善、おめでとうございます。
頭痛には圧倒的な強さを誇る我が流儀の面目躍如です。実に痛快。そして欣快に絶えません。

 

それに比べ・・・花粉症は決定的な治癒を得られません。そこは残念至極。

 

しかし、花粉症そのものを治してあげられないにしても、その症状(鼻詰まりや涙目)を憎悪させているのは後頸部筋のコリであったり、胸鎖乳突筋のコリであったりするので、緩和措置はとれるのです。

 

他流儀の話ですが、花粉症を治せるなどと大々的に謳っているところがありました。
(ほう、整体で花粉症を治せる??)


どのような原理が働いているのか、興味があったので、ザッと目を通したところ、案の定、原理的には首を緩めるというだけのことでした。

 

その程度で治せると言えるのなら、我が流儀はとっくに治せているわけですが、奥ゆかしい主宰者(私)は「緩和させ得ることもありますよ」的な表現に止めています。
何故か?
花粉症はアレルギーですからね。アレルギー抗体を整体で除去できるなんぞの理屈はどこをどう捻っても出てきません。

 

しかし、述べたように症状の憎悪は間違いなくコリやTPから来ているので、緩和するというところに限っていえば、適応症と言えるでしょう。

 

うつ伏せ5番・6番・7番を入念に行い、横向きでもさらに緩め(後頭骨際、上項線が極めて有効な場合があります)、仰向けで胸鎖乳突筋へアプローチします。

 

以上を粘り強く行いますと、緩和されていくことでしょう。